不動産用語集

用語の頭文字

あ行

頭金

購入代金を分割して支払うときに最初に支払う代金。通常、商品引き渡しの際に支払われる。頭金は、以後支払う分割代金よりも多額であることが多い。

たとえば住宅ローンを利用する場合には、購入代金を金融機関から借り入れて販売者に一括して支払ったうえで、借入金を金融機関に分割返済することとなる。この場合に、通常、購入金額のすべてを住宅ローンの対象とすることはできず、代金の一部(一般には20%程度)は自己資金で支払わなければならない。この住宅購入時に住宅ローンを充てることなく自己資金で支払う代金が「頭金」である。

一般定期借地権

借地借家法(1992(平成4)年8月1日施行)により創設された3種類の定期借地権のうちの一つ。

「一般定期借地権」とは次の3つの契約内容を含む定期借地権のことである。

1.更新による期間の延長がない。
2.存続期間中に建物が滅失し、再築されても、期間の延長がない。
3.期間満了時に借地人が建物の買取を地主に請求することができない。

なお、「一般定期借地権」の存続期間は少なくとも50年以上としなければならない。

一般媒介契約

媒介契約の一つの類型。
一般媒介契約とは、次の1.および2.の特徴を持つ媒介契約のことである。

1.依頼者(すなわち売主等のこと)が「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて媒介を依頼することが原則的に自由である。
2.依頼者自身が、自分の力で取引の相手を発見し、直接契約することが原則的に自由である。

なお、依頼者が、「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて依頼する場合において、その「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に通知するかどうかにより、一般媒介契約はさらに次の2つの類型に分かれる。

1)明示型の一般媒介契約
明示型の一般媒介契約とは、「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に対して通知する義務があるとする媒介契約である。
2)非明示型の一般媒介契約
非明示型の一般媒介契約とは、「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に対して通知しなくてよいとする媒介契約である。

印紙税

契約書、受取書、証書、通帳などを作成する際に課税される税金。国税である。

印紙税は、印紙税法に定められている20種類の文書(課税文書)に対して課税される。例えば、不動産売買契約書、建築工事請負契約書、土地賃貸借契約書、代金領収書などは課税文書であるが、建物賃貸借契約書や不動産媒介契約書は課税文書ではない。

納付方法は、課税対象となる文書に収入印紙を貼り、その収入印紙に消印を押すことによって納税が完了する。この場合に、契約等において両当事者が文書を2通作成するときにはその2通についてそれぞれ印紙税を納付しなければならない。

印紙税を納めなかった場合には、印紙そのものを貼付しないときは納付すべき金額の3倍(自ら申告したときは1.1倍)、消印をしないときは消印をしない印紙と同額の「過怠税」が課税される。

印紙税額は、文書の種類および文書に記載された契約金額等に応じて定められている。

なお、不動産の譲渡に関する契約書および建設工事の請負に関する契約書については、税率の引き下げが措置されている。ただし、この特例の適用については期限が定められているので、具体的な期限について確認が必要である。

内金

内金とは、売買契約が成立した後に、売買代金の一部として買主から売主へ交付される金銭のこと。

手付が売買契約が成立する際に交付されるのに対して、内金は契約成立後に交付されるという違いがある。

また、手付は契約の義務が履行されれば代金に充当されるのに対して、内金は交付される時点ですでに代金の一部である。

売主

不動産売買契約において、不動産を売る人(または法人)を「売主」という。

また不動産広告においては、取引態様の一つとして「売主」という用語が使用される。

この取引態様としての「売主」とは、取引される不動産の所有者(または不動産を転売する権限を有する者)のことである

売渡証書

不動産売買契約の内容を簡潔に要約した書面のことを「売渡証書」という。


この売渡証書は、売主または買主からの依頼により、登記手続きを担当する司法書士が不動産売買契約書をもとにして作成するのが一般的である。
売渡証書の記載内容は「売主の住所氏名」「買主の住所氏名」「売買される不動産の概要」である。
この売渡証書は「所有権移転登記の原因を証する書面」として、所有権移転登記を申請する際に、登記所に提出される。

か行

解約

法律行為の一つで、意思表示により契約関係を消滅させることをいう。

意思表示の時点から将来に向けて契約消滅の効果が生じる。

例えば借地借家法では、定期建物賃貸借に関して、「やむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができる。この場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から一月を経過することによって終了する」と規定している。

これに対して、契約の解除は、過去に遡って契約関係を消滅させることであるとされ、例えばクーリングオフによる契約の消滅は、解約ではなく解除による効果である。もっとも、解約と解除が混同されることも多い。

解約に伴い、一般的に、契約当事者は原状回復義務務を負うことになる。

火災保険

火災による損害を補填するための保険。

火災保険契約を締結すれば、住宅、家財、店舗、工場、事業用資機材等が火災によって消失、損傷した場合に、生じた損害に対して保険金が支払われる。

一般に、火災のほか、落雷、爆発、風災などによる損害についても補填するよう設計されている。ただし、地震によって発生する火災の損害は、火災保険ではなく地震保険(火災保険に付帯されることもある)によって補填される。

火災保険の保険期間は、一般に、生命保険に比べて短い。また、保険金(保険者が支払う金銭)は、生命保険と違って、原則として被保険者が現実に被った損害額に基づいて算定される。

瑕疵担保責任

売買契約請負契約の履行において、引き渡された目的物が種類または品質に関して契約の内容に適合しない場合に、売り主・請負人が買い主・注文者に対して負うこととなる責任。債務不履行により生じる責任のひとつで、目的物が特定物(その固有性に着目して取引され代替性がない)である場合の「契約不適合責任」と同義である。

瑕疵担保責任を負わせるためには、買い主・注文者は、売り主・請負人に対して、履行の追完請求(補修等の実施請求)、代金の減額請求報酬の減額請求損害賠償請求または契約解除権の行使をしなければならない。

なお、住宅の品質を確保するため、新築住宅の瑕疵担保責任について「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく特別の定めがある。詳しくは「売り主の瑕疵担保責任(品確法における~)」及び「請負人の瑕疵担保責任(品確法における~)」を参照。

貸主

 

不動産賃貸借契約において、不動産を貸す人(または法人)を「貸主」という。

不動産取引においては、取引態様の一つとして「貸主」という用語が使用される。

この取引態様としての「貸主」とは、「賃貸される不動産の所有者」または「不動産を転貸する権限を有する者」のことである。

 貸主は宅地建物取引業免許を取得している場合もあれば、そうでない場合もある。

 なお、不動産を賃貸することのみを業として行なう場合には、 宅地建物取引業の免許を得る必要はない。

仮換地

土地区画整理事業において、正式な換地に先立って行なわれる換地をいう。

土地区画整理事業では、事業によって、区画を変更する前の宅地(従前の宅地)から区画を変更した後の宅地(新しい宅地)へと所有権が変更されるが(これを「換地」という)、その時期は、土地区画整理事業を行なう区域のすべてについて必要な工事が完了した時点とするのが原則である。しかし、工事に長期間を要することが多いため、工事が先に完成した地区において、仮に換地を定めて土地の利用を認めることがある。このようにして仮に換地を定めるのが仮換地である。また、仮換地された土地そのものを仮換地ということもある。

「仮換地」された宅地は、将来、そのまま正式に換地されるのが原則である。

換地

 

土地区画整理事業によって行なう土地の所有権の変更をいう。

土地区画整理事業においては、土地の区画についてその位置等を変更する必要があるが、そのために行なわれる、区画を変更する前の宅地(従前の宅地)から区画を変更した後の宅地(新しい宅地)への土地の所有権の変更手続が「換地」である。

宅地所有者から見れば、いったん従来の宅地を失い、それと同時に新しい宅地を与えられるということである。また、こうして宅地所有者に与えられる新しい宅地そのものを「換地」と呼ぶこともある。

既存宅地

市街化調整区域は市街化を抑制する区域であるので、建築が厳しく規制されている。

具体的には、市街化調整区域内で建築を行なうことができるのは次の3つのケースである(都市計画法第43条第1項)。

1.開発許可を受けて、その開発許可に適合する建築を行なう場合
2.建築許可が不要な建築を行なう場合
3.建築許可を受けた場合

しかし2001(平成13)年5月18日より前には、市街化調整区域内であっても一定の条件を満たす土地であれば、建築許可を受けないで建築をすることが広く認められるという制度が存在した。
これが「既存宅地」の制度である(旧都市計画法43条1項6号)。

既存宅地の制度とは次の条件のすべてを満たす宅地については、建築許可を受けなくとも、建築物の新築・改築・用途変更を一定の範囲内で認めるという制度であった。

1)市街化区域に隣接している地域内の土地であること
2)おおむね50戸以上の建築物が立ち並んでいる地域内の土地であること
3)市街化調整区域に編入された際にすでに宅地であったこと
4)3)について知事の確認を受けたこと

このような知事の確認を受けた既存宅地については、比較的自由に建築を行なうことができたのである。

しかし、2001(平成13)年5月18日に都市計画法が改正・施行されたことにより、こうした既存宅地の制度は、5年間の経過措置を経たのちに消滅することとなった。

具体的には、改正法施行日(2001(平成13)年5月18日)以前に既存宅地である旨の確認を受けた土地については、施行日から5年間(2006(平成18)年5月17日まで)だけは「自己の居住または業務を行なうことを目的とする建築行為」であれば、従来と同様に建築許可を受けずに建築することができる。

ただし「自己の居住または業務を行なうことを目的としない建築行為」については、経過措置の対象にならないので、原則通り建築許可を取得することが必要となっている。

北側斜線制限

 

次のような高さの規制のことである。

1.自分の敷地の北側に隣の敷地がある場合、自分の敷地に建築する建物の各部分の高さは、その部分から隣地境界線までの距離が長いほど高くすることができる。

2.自分の敷地の北側に道路がある場合、自分の敷地に建築する建物の各部分の高さは、北側道路と向かいの敷地との道路境界線からその部分までの距離が長いほど高くすることができる。

北側高さ制限は住居系の4つの用途地域第一種低層住居専用地域第二種低層住居専用地域第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域)に適用される。

北側高さ制限は建築基準法56条と同法別表第3で詳しく規定されているが、その具体的な内容は、次の1)・2)の通りである。

1)第一種低層住居専用地域および第二種低層住居専用地域の場合
高さの限度=隣地境界線から建物の各部分までの距離の1.25倍+5m
2)第一種中高層住居専用地域および第二種中高層住居専用地域の場合
高さの限度=隣地境界線から建物の各部分までの距離の1.25倍+10m

※自分の敷地の北側に道路がある場合は、上記1)・2)の「隣地境界線」を「北側道路と向かいの敷地との道路境界線」と読み替えること。

北側高さ制限

 

次のような高さの規制のことである。

1.自分の敷地の北側に隣の敷地がある場合、自分の敷地に建築する建物の各部分の高さは、その部分から隣地境界線までの距離が長いほど高くすることができる。

2.自分の敷地の北側に道路がある場合、自分の敷地に建築する建物の各部分の高さは、北側道路と向かいの敷地との道路境界線からその部分までの距離が長いほど高くすることができる。

北側高さ制限は住居系の4つの用途地域第一種低層住居専用地域第二種低層住居専用地域第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域)に適用される。

北側高さ制限は建築基準法56条と同法別表第3で詳しく規定されているが、その具体的な内容は、次の1)2)のとおりである。

1)第一種低層住居専用地域および第二種低層住居専用地域の場合
高さの限度=隣地境界線から建物の各部分までの距離の1.25倍+5m

2)第一種中高層住居専用地域および第二種中高層住居専用地域の場合
高さの限度=隣地境界線から建物の各部分までの距離の1.25倍+10m

※自分の敷地の北側に道路がある場合は、上記1)2)の「隣地境界線」を「北側道路と向かいの敷地との道路境界線」と読み替えること。

共益費

 

賃貸集合住宅の入居者や事務所ビルのテナントが、建物の賃料とは別に負担する費用をいう。

建物全体の清掃や補修、警備等の費用、建物の共用部分に関する付加使用料など、入居者やテナントが分別して負担することが難しい費用が対象となる。専有面積当たりで算出し、月払いするのが一般的である。

なお、法律上の用語としても「共益費」が使われるが、これは同一の債務者に対する各債権者に共通の利益のために要した費用のことである。
例えば、ある債権者が債務者の財産を保存すればそれは他の債権者に利益にもなるので、そのための費用は共益費として、他の債務者に優先して弁済を受けることができるとされる。建物の賃借人が負担する共益費は、これとはまったく別のものであるから、注意を要する。

近隣商業地域

都市計画法(9条)で「近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域」と定義されている。
この用途地域では、建ぺい率の限度は原則として60%または80%である。
また容積率の限度は100%から500%の範囲内(6種類)で都市計画で指定される。
この用途地域では次のような用途規制が行なわれている。

建築できるもの)
1.住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿、図書館
2.幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、専修学校、病院、公衆浴場、老人ホーム
3.店舗(面積の制限なし)
4.事務所(面積の制限なし)
5.危険や環境悪化の恐れが少ない作業場面積が150平方メートル以下の工場
6.ホテル・旅館(面積の制限なし)
7.ボーリング場・スケート場・ゴルフ練習場・カラオケボックス・パチンコ屋・麻雀屋等(面積の制限なし)、客席が200平方メートル未満のミニシアター
8.自動車教習所(面積の制限なし)
9.倉庫業の倉庫

(建築できないもの)
1.上記に挙げたもの以外の工場
2.上記に挙げたもの以外の遊戯施設・風俗施設

 

クーリングオフ

 

一定期間、無条件で契約の申込みの撤回または解除ができる制度。消費者を保護するための措置で、訪問販売、電話勧誘販売などに適用されるが、一定の宅地建物の取引もその対象となる。

クーリングオフの適用があるのは、

1.宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地建物売買契約において、2.その事務所やそれに準ずる場所以外の場所で申込みや締結がされた場合であり、3.撤回または解除ができるのは8日間以内

である。

撤回または解除は書面で通知しなければならないが、その理由などを示す必要はなく、発信日を明確にすれば良い。その通知があったときには、売主は速やかに手付金等受領した金銭を返還しなければならない。

競売

債権者が裁判所を通じて、債務者の財産(不動産)を競りにかけて、最高価格の申出人に対して売却し、その売却代金によって債務の弁済を受けるという制度のこと。

 

契約

 対立する2個以上の意思表示の合致によって成立する法律行為のこと。

具体的には、売買契約賃貸借契約、請負契約などのように、一方が申し込み、他方が承諾するという関係にある法律行為である。

建ぺい率

敷地面積に対する建築面積(建物の水平投影面積)の割合(%)。
例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の建築面積が50平方メートルならば、この住宅の建ぺい率は50%ということになる。

建物の建ぺい率の限度は、原則として、用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。

権利証

不動産登記における「登記済証」をいう。「登記済証」を参照。

 

原状回復

ある事実がなかったとしたら本来存在したであろう状態に戻すことをいう。

例えば、契約が解除された場合には、一般に契約締結以前の状態に戻さなければならないとされる(原状回復義務を負う)。また、損害賠償の方法として、金銭で補償するのではなく損害が発生する以前の状態に戻す方法(原状回復による賠償)が認められる場合がある。

借家契約では、退去時の原状回復義務を特約していることが多いが、「本来存在したであろう状態」にまで戻せばよく、借りた当時の状態にする必要はないとされている。つまり、契約に定められた使用方法に従って通常の使用をしていれば、経年劣化があってもそのまま返還すればよい。

国土交通省が公表した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(1998年3月、2004年2月改定)によると、賃借人が負担すべき原状回復費用は、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損」の範囲に限るとしている。また、東京都の「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例(賃貸住宅紛争防止条例、いわゆる東京ルール)」(2004年10月施行)では、重要事項説明の際に、借主に対して退去時の通常損耗等の復旧は貸主が行なうことが基本であること、入居期間中の必要な修繕は貸主が行なうことが基本であること、契約で借主の負担としている具体的な事項などを書面で説明しなければならないとしている。

更新事務手数料

借家契約の期間更新の際に、借家人に対して請求される費用の一つで、契約更新のための事務費用であるとされている。しかしながら、契約更新事務を依頼しない場合にはその費用を支払う必要はない。

また、契約更新に当たって家賃改定などのための事務を不動産業者等に依頼した場合も、その費用は改定を必要とする方(通常は家主)が負担するのがより合理的であるという意見がある。

 

更新料(建物賃貸借における~)

 

建物賃貸借契約を更新する際に、借主から貸主に対して支払われる金銭をいう。

支払いを求めるためには、支払いについての合意が必要である。

なお、更新料をめぐっては、その支払い合意は無効であるとの訴訟が提起されているが、最高裁判決(平成23年7月15日、第二小法廷)は、

1.更新料は、一般に、賃料の補充ないし前払い、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有するものと解するのが相当

2.更新料の支払いには、およそ経済的合理性がないなどということはできず、また、一定の地域において、期間満了の際に賃借人が賃貸人に対し更新料の支払いをする例が少なからず存することは公知であること、裁判上の和解手続き等においても、更新料条項は公序良俗に反するなどとしてこれを当然に無効とする取扱いがされてこなかったことに照らすと、賃借人と賃貸人との間に更新料条項に関する情報の質および量ならびに交渉力について、看過し得ないほどの格差が存するとみることはできない

3.賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらないと解するのが相当

として、一定の条件のもとでその適法性を認めた。

公図

登記所法務局出張所などのこと)に備え付けられている地図であって、土地が一筆ごとに書かれており、土地の形状や隣接地との位置関係が一目で分かるように作られたもの。登記所で閲覧し、写しを取ることができる。

公図が着色されている場合には、各色が次のような意味である。

赤:道路、 青:水路、 黄色:田、 薄茶色:畑、 黄緑色:原野

さ行

敷金

建物の借主が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため、貸主に交付する金銭をいう。
敷金は、契約が終了した場合に、未払賃料等があればこれを控除したうえで借主に対して退去後に返還される。

修繕積立金

管理組合が管理費とは別に共用部分や付属施設などの修繕を目的とした長期計画に従って修繕を実施するために、区分所有者から毎月徴収した金銭を積み立てたものである。
管理費と同様、一般的に専有部分の専有部分の面積の割合で月額料金が定められている。

セットバック

2項道路(建築基準法第42条第2項の規定により道路であるものとみなされた幅4m未満の道のこと)に接する場合において、建物を建築・再建築する際、道路の中心線から2mとなるよう敷地の一部を後退させることをいう。
なお、セットバックした部分は道路とみなされ、建物を建築することはできない。

た行

仲介手数料

宅地建物取引業者を通して不動産を売ったり買ったり、あるいは貸したり借りたりする場合に、媒介契約にもとづき、宅地建物取引業者に成功報酬として支払うお金のこと。
媒介手数料(媒介報酬)ともいう。

定期借家契約

平成12年3月1日の改正法施行により、借家契約時に貸主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、賃貸期間が終了すると借家契約も終了し、借家人は退去しなければならないとする契約。
原則として契約の更新はできず、再契約には貸し主・借家人双方の合意が必要である。

テラスハウス

2階建ての連棟式住宅のことをいう。
隣家とは共用の壁で連続しているので、連棟建て、長屋建てともいわれる。
各住戸の敷地は、各住戸の単独所有となっている。

登記簿謄本

ある不動産に関する1組の登記用紙のすべての写しのこと。

登記簿謄本の末尾に登記官が押印することにより、その内容が正しいことを証明している。
土地の場合、登記簿謄本はその土地に関する「表題部」「権利部」(甲区乙区)の写しである。また建物の場合、登記簿謄本はその建物に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。

なお、1組の登記用紙の一部のみの写しは「登記簿抄本(とうきぼしょうほん)」という。
コンピュータシステムを導入している登記所では、登記簿謄本に代わるものとして「登記事項証明書」を交付している。

登記料

一般的には、不動産所有権などを登記する場合に、登記印紙によって納税する「登録免許税」のことを「登記料」と呼んでいる。

不動産登記手続を代行する司法書士に支払う報酬と、登録免許税との合計額を「登記料」と呼ぶこともある。

都市計画

土地利用、都市施設の整備、市街地開発事業に関する計画であって、都市計画の決定手続により定められた計画のこと(都市計画法第4条第1号)。
具体的には都市計画とは次の1.から11.のことである。

1.都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(都市計画法第6条の2)
2.都市再開発方針等(同法第7条の2)
3.区域区分(同法第7条)
4.地域地区(同法第8条)
5.促進区域(同法第10条の2)
6.遊休土地転換利用促進地区(同法第10条の3)
7.被災市街地復興推進地域(同法第10条の4)
8.都市施設(同法第11条)
9.市街地開発事業(同法第12条)
10.市街地開発事業等予定区域(同法第12条の2)
11.地区計画等(同法第12条の4)

注:
・上記1.から11.の都市計画は、都市計画区域で定めることとされている。ただし上記8.の都市施設については特に必要がある場合には、都市計画区域の外で定めることができる(同法第11条第1項)。
・上記4.の地域地区は「用途地域」「特別用途地区」「高度地区」「高度利用地区」「特定街区」「防火地域」「準防火地域」「美観地区」「風致地区」「特定用途制限地域」「高層住居誘導地区」などの多様な地域・地区・街区の総称である。
・上記1.から11.の都市計画は都道府県または市町村が定める(詳しくは都市計画の決定主体へ)。

道路斜線制限

道路高さ制限のこと。

建築基準法によれば、建物の各部分の高さは、その部分から前面道路までの距離が長いほど高くすることができる。これを道路高さ制限と呼んでいる(建築基準法56条)。
中層以上の建築物で道路に面した壁の一部が、垂直でなく、斜面になっていることがあるのは、道路高さ制限を守るために、そのような形に設計したものである。

道路高さ制限の具体的な内容は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規定されている。概要は次の通りである。

1.建物の各部分の高さの限度は、「前面道路の幅」と「その部分から道路までの距離」との合計の1.25倍または1.5倍である(住居系の用途地域(7種類)では1.25倍、それ以外の用途地域では1.5倍である)。

2.上記1.の建物の各部分の高さの限度は、前面道路とその向かいの敷地との境界線から一定の距離以上離れた建物の部分には適用されない。この道路高さ制限の適用を免除される距離は、建築基準法56条と建築基準法別表第3で細かく規程されている。

一例を挙げると、第二種中高層住居専用地域容積率が150%であるときは、この道路高さ制限の適用を免除される距離は20mと規定されている。従ってこのときは、前面道路と向かいの敷地との境界線から20m以上離れた地点では、道路高さ制限は適用されず、建物の高さを自由に高くしてよいということになる。

な行

内容証明郵便

差出人が送った手紙(書面)の写しを郵便局が保存することにより、郵便局が手紙(書面)の内容を公的に証明するという制度である。

ただし、内容証明郵便はあくまで手紙の内容を証明するだけであり、その手紙が相手方に到達したことまで証明するものではない。そのため、通常は「配達証明付の速達書留内容証明郵便」として郵送するのが一般的である。

内容証明郵便を出すことができるのは、地方郵便局長が指定する郵便局に限られており、小さな郵便局では取り扱わない。

内容証明郵便を書く要領は次のとおりである。

1.紙に次の字数で文章を書く(句読点も1字として計算する)。
1)縦書きの場合:1枚につき1行20字以内、1枚26行以内(520字以内)
2)横書きの場合:1枚につき20字×26行、13字×40行、26字×20行以内(520字以内)
2.使用できる文字は原則としてひらがな、カタカナ、漢字、および数字である。アルファベットは、氏名、会社名、地名、商品名などの固有名詞だけに使うことができる。また一般的に使用されている記号は使うことができる。
3.紙の大きさや種類は自由である。B5、A4、B4、コピー用紙、ワープロ用紙などでよい。また、手書きでもワープロ打ちでもプリンターからの出力でもよい。
4.上記1.2.3.の要領で作成した手紙のコピーを普通のコピー機で2部作成する。
5.手紙が2枚以上の紙になるときは、綴目(とじめ)に契印(けいいん)を押す(2枚以上からなる手紙の1枚目と2枚目にまたがって印鑑を押すことを「契印」という。契印に使用するのは、実印や代表者印である必要はなく、認印〔会社の場合は社印〕でよい)。
6.一つの封筒に、手紙に書いた相手方の住所氏名・自分の住所氏名と同一のものを書く。

内容証明郵便を郵便局で発送する手続きは次のとおりである。

1.用意した封筒、手紙、そのコピー2部、印鑑(実印や代表者印である必要はなく、認印〔会社の場合は社印〕でよい)を郵便局に持参する。印鑑を持参するのは、契印を忘れたときや郵便局で指摘を受け訂正をするために必要になる可能性があるからである。
2.書留、配達証明付き、内容証明、速達で郵送の手続きをする。料金は、手紙の枚数および封筒の大きさ・重量に応じて異なる。
3.コピーの1部に「この郵便物は○年○月○日第○号書留内容証明郵便物として差し出したことを証明します。○○郵便局長」と押印されたものが返却される。この押印されたコピーは、手紙の差出人が保管する(残りのコピー1部は郵便局に5年間保管される。手紙そのものは相手方に郵送される)。

任意売却

住宅ローンの返済が困難になった場合に、抵当権が設定された住宅を法的手続き(競売)によらないで売却し、その代金によって残債務を解消する方法をいう。

住宅を売却するときには抵当権を抹消しなければならないが、任意売却はそれを債権者との協議によって行なうことができる。この場合、債権者の承諾が必要であるほか、売却を仲介する者の選任を求められるのが通例である。

任意売却は競売を回避する手法であるとともに、残債務の返済スケジュール等について交渉する余地を残した債務処理の方法である。例えば、転居費用の確保、引き渡し時期の調整、任意売却による返済金が債権額に満たない場合の対応などについて協議できる可能性がある。

根抵当

 

継続的な取引によって生じる不特定の債権を担保するための仕組みをいう。

契約によって極度額を定め、増減し変動する多数の債権について、極度額の範囲内で担保することができる。これらの債権は将来確定するものであるが、債権が消滅しても、根抵当権は極度額の範囲で存続することとなる。

根抵当が認められるためには、担保する債権の範囲および債務者をあらかじめ定めておかなければならず、根抵当権の対象となる債権は、

1.指定した特定の継続的取引契約または取引の種類から生じる債権

2.特定の原因によって継続する債権

3.手形・小切手債権

に限られる。例えば、金融機関との信用取引や商社等との継続的な購入契約により生じる債権がこれに該当する。しかし、一切の債権を一括して担保するような抵当権(包括根抵当権)は認められていない。

なお、根抵当の対象となっている債権が譲渡されたときには、根抵当権はこれをカバーしない(随伴しない)が、あらかじめ定めた期日の到来や取引の終了等によって元本(担保の対象となる債権)が特定されると(元本の確定)、通常の抵当権と同様、債権の移転とともに抵当権も移転することになる。

根抵当権

継続的取引などによって生じる不特定の債権について、定めた限度額を限度として担保する抵当権をいう。担保する債権が特定されないことに特徴がある。民法の規定に基づく権利である。

根抵当権を設定するには、限度額の他、担保する債権の範囲及び債務者を定めなければならない。

通常の抵当権と違って、個々の債権に対する附従性(主たる権利と運命を共にする性質)や随伴性(主たる権利の移転に従って移転する性質)がない。ただし、根抵当権が担保すべき元本が生じない状態になったとき(根抵当権の確定時)以降は、通常の抵当権と同様に附従性や随伴性を帯びることとなる。

なお、根抵当権は、根抵当権設定者の承諾を得れば、譲渡、分割、一部譲渡(共有化)することができる。この場合、譲渡された根抵当権は、譲渡人の債権ではなく、譲受人の債権をその担保すべき債権の範囲で担保することとなる。

農業委員会

 

市町村に設置される独立の行政委員会で、農業者の代表機能を持つ合議体組織。公選された委員と推薦された委員とで構成される。

農地の権利移動許可、転用許可などに関して専属的な行政権限を持つ他、耕作放棄地の解消などの実施機能も担っている。
また、市街化区域内の農地転用に際しては、農業委員会に届け出ることが必要である。

農地

一般的には「耕作の目的に供されている土地」を「農地」と呼ぶ(農地法第2条第1項)。

実際には、ある土地が「農地」であるかどうかをめぐって争いがあることが少なくない。ちなみ、過去の裁判例では次の1.2.のような基準が設けられている。

1.「農地」であるかどうかは、登記簿上の地目とは関係がない。たとえ地目が「原野」であっても、現状が「耕作目的の土地」であれば「農地」となる。
2.「農地」とは継続的に耕作する目的の土地である。住宅を建てるまでの間、一時的に野菜を栽培しているような家庭菜園などは「農地」ではない。その反面、たとえ休耕地であっても将来にわたって耕作する目的のものは「農地」である。

実務的には、宅地であるのか農地であるのか判断が分かれるような土地について取引を行なう場合には、市町村の農業委員会において確認を受けることが最も安全である。

農地法

農地の権利移動や転用の制限、利用関係の調整、遊休農地に関する措置などを定めた法律。1952(昭和27)年に制定された。
耕作者の地位の安定と農業生産の増大を図り、食料の安定供給の確保に資することを目的としている。

2009(平成21)年の法改正によって、農地の賃貸借に関して大幅に制限が緩和され、農業生産法人だけでなく、一般の法人NPO等が、農地を借りて営農できるようになった。
一方、農地について所有権賃借権等を有する者は、その適正で効率的な利用を確保する責務を負う旨の規定も追加された。

延べ面積

建築物の各階の「床面積」の合計のこと。

なお、容積率を算出する際には、次の部分の床面積は延べ面積から「除外」できる扱いとなっているので、注意する必要がある。

1.自動車車庫・自転車置場に供する部分の床面積(床面積の合計の5分の1まで)
2.建築物の地階(その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものに限る)の住宅の用途に供する部分の床面積(住宅の用途に供する床面積の合計の3分の1まで)
3.共同住宅については、共同住宅の共用廊下・共用階段・エントランスの部分の床面積(限度なし)

延床面積

 

建築物の各階の「床面積」の合計のこと。

なお、容積率を算出する際には、次の部分の床面積は延べ面積から「除外」できる扱いとなっているので、注意する必要がある。

1.自動車車庫・自転車置場に供する部分の床面積(床面積の合計の5分の1まで)
2.建築物の地階(その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものに限る)の住宅の用途に供する部分の床面積(住宅の用途に供する床面積の合計の3分の1まで)
3.共同住宅については、共同住宅の共用廊下・共用階段・エントランスの部分の床面積(限度なし)

や行

容積率

延べ面積敷地面積で割った値のこと。
例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の延べ面積が90平方メートルならば、この住宅の容積率は90%ということになる。

建物の容積率の限度は、原則的には用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。
さらに、前面道路の幅が狭い等の場合には、指定された容積率を使い切ることができないケースもあるので、注意が必要である

ら行

礼金

建物の賃貸借契約を締結する際に、借主から貸主に対して、謝礼として支払われる金銭をいう。
契約が終了しても通常、借主に返還されない。